Conference talk @ Seoul

韓国ソウルの Presbyterian College and Theological Seminary で開かれた「第1回韓国教父学会国際研究集会」において、科研プロジェクトに関連して、研究を発表しました。学会初日 (March 19) の夜のセッション Early Church I: Ambrose and Augustine において、Dr. Sung Chul GONG (Daejeon Theological Seminary) の司会のもとで行なった発表のタイトルは、以下の通りです。

  • At the the First international conference of the Patristic Society in Korea, in conjunction with the annual joint conference of the Korea Church History Society and the Korea Historical-Theological Society, Presbyterian College and Theological Seminary, Seoul: 19–20 March 2010:
  • K. Demura, ‘Christian Ethics of St. Augustine on Poverty’.
  • N. Kamimura, ‘The Use of the Poor and Poverty in Augustine’s City of God’.

はじめてお隣の国を訪問、ハングルはまったく読めないままでしたが、羽田から金浦、さらに市内へのアクセスは良好でした。発表のまえに日本を経由する Pauline と土橋夫妻を自宅に招いて会食、そのあとソウルへと向かったのですが、当日のプログラムの遅れで発表時間が削られてしまったのは残念でした。発表とプロジェクトにかかわる重要な論点 (Cf. J. Burnaby, Amor Dei) を発表後に Pauline と論じ、その点で大きな収穫があったのはさいわいでした。

FY 2009 GASR Outcomes

2009年度に科学研究費補助金・基盤研究 C「転換期における「貧困」に関するアウグスティヌスの洞察と実践の研究 Augustine’s Understanding and Practice of Poverty in an Era of Crisis」の成果として公刊した論考は以下の通り:

  • K. Demura, ‘Poverty in Augustine’s Understanding of his Monastic Life’, Prayer and Spirituality in the Early Church, vol. 5 (Strathfield 2009) 299–306.
  • N. Kamimura, ‘The Emergence of Poverty and the Poor in Augustine’s Early Works’, Prayer and Spirituality in the Early Church, vol. 5 (Strathfield 2009) 283–298.

Conference talk @ Radnor

2ヶ月続きで学会発表、ヴィラノヴァ大学カンファレンス・センターで開かれた第34回「国際教父・中世・ルネサンス学会」に2年ぶりに参加するため、フィラデルフィアへの旅。前回の反省を踏まえ、空港からタクシーを使って宿舎に直行。科研分担者として、Prof. Allan Fitzgerald の司会のもとで学会2日目 (October 17) におこなった発表タイトルはつぎのとおり:

  • N. Kamimura, ‘Christianae vitae otium in Augustine’s De academicis’, 34th International Patristic, Medieval, and Renaissance Studies conference, Villanova Conference Center, Radnor, Pa.: 16-18 October 2009.

むかし読んだ G. Folliet の deificari in otio 論文に触発され、初期著作における問題の展開を検討するためにまずは Contra Academicos から考察した成果を発表した。その問題とは、人間の完成というギリシア・ローマにおいて一貫して古代人が問うことになった課題を、閑暇の思想という観点から考えるだけでなく、deification–divination という東西のキリスト教の相違の一つにつながるテーマから検討することだと考えている。
国際学会にも慣れてきたこともあって、前回よりは諸々参加者とコミュニケーションが成立。セッションで一緒になった若手のポスドクから北米の研究事情についてはなしを聞くことができた。熱心に聞きいって質問したりしたのだが、一方でここヴィラノヴァを普通のアメリカと思うのは間違いともいわれたのは、たしかにその通り。

Conference talk @ Sendai

仙台の東北学院大学土樋キャンパスで開かれた「アジア環太平洋初期キリスト教学会 (APECSS)」の第5回国際研究集会 (10-12 September 2009) において、科研プロジェクトに関する成果を発表しました。学会初日 (September 10) の第一セッション Augustine において、Dr. Geoffrey D. Dunn の司会のもとで行なった発表のタイトルは、つぎのとおり:

  • Kazuhiko Demura, ‘On the Context and Development of Augustine’s Early Commentaries on the Pauline Letters’.
  • Naoki Kamimura, ‘Spiritual Exercises in the Letters of Augustine’.

APECSS 2009
今年度は申請していた科研費プロジェクトが無事採択され、研究分担者としてはじめての出張。発表では、博論段階から気になっていたテーマを、これまでまとまって読んだことのないアウグスティヌスの書簡を取りあげて検討する。
宿泊したホテルが海外勢のとなりだったので夕刻訪ねたところ、なぜか不案内の仙台の街中で食事の場所を捜すはめに。一方、カンファレンスディナーのあとでオーストラリア勢を引き連れていった日本側の先生は、彼らを「なまはげバー」なる場所に案内し、翌日興奮した彼らから説明を聞くことに。