Conference talk @ Chicago

シカゴで開かれた NAPS (24–26 May 2018) 最終日のセッション Erasing Memory in Early Latin Christianity をオーガナイズし、研究成果を発表しました。進行中のプロジェクトに関連して発表したセッション参加者の発表タイトルは、つぎのとおりです。

  • Ryan Strickler, ‘“We Must Pass Over the Persons in Silence”: Damnatio Memoriae in the Disputatio cum Pyrrho Attributed to Maximus the Confessor’.
  • Naoki Kamimura, ‘Augustine and the quest for “peace” in the communities of Roman North Africa’.
  • Bronwen Neil, ‘Papal Letters and Community Memory: Pope Hormisdas (514–23) on What Not to Read in the Sixth Century’.

2018 NAPS
2018 NAPS
今回は発表準備に四苦八苦し、結局発表の段階では論の焦点を絞りきれず、司会をつとめてくれた Dr. Wendy Mayer から発表後に出された質問にも答えることができませんでした。ただ、学会発表のよいところは、発表後に Wendy とそれからシドニーの Edwina と発表について話し合っているなかで、なにが論の焦点だったのか少しづつ明らかになってきたことで、つまり、問題なのは、アウグスティヌスの異端に対する対応と、北アフリカにおいて持続して一定の力を維持していた異教社会に対する対応を一元的に捉えようとする試み自体が、社会の実情、司教の支配力の実態を捉えきれていないのではないか、ということであって、この点が今後のこの発表に関する重要な課題として明らかになりました。発表してよかったと実感する機会をえられました。

Conference talk @ NAPS 2017 Chicago

シカゴで開かれた NAPS (25–27 May 2017) の二日目のセッション Religion/Medicine において、研究成果を発表しました。論文タイトルは、つぎのとおりです。

  • N. Kamimura, ‘Tertullian’s Approach to Medicine and the Care of Souls,’ North American Patristic Society 2017 Annual Meeting, Hyatt Regency Chicago, Chicago, IL.: 25–27 May 2017.

Chicago 2017

会場がハイアットに移ってから2回目の NAPS でした。ワーキンググループ ReMeDHe (Working group for Religion, Medicine, Disability, Health, and Healing in Late Antiquity) が主催したセッションに参加し、テルトゥリアヌスの初期と中期著作における問題への取り組みについて考察しました。フロアからの質問を踏まえて、今回の発表を改稿し、南アのクリスがエディタをつとめる雑誌への寄稿を約束しました。

Narita Hotel

シカゴに参加した後は、例年であればカナダの教父学会につづいて参加するのですが、今回はいったん成田に戻って、その後は別の学会参加のためにベルギーへ移動しました。大陸間周遊券なるものをとれなかったからです。移動のあいだも、ちょうど編集段階に入っていた教父研究会欧文号の寄稿論文の編集作業に取り組まざるをえず、シカゴから成田に戻る機内でも TeX のソースファイルを修正・点検していました。成田の全日空のホテルの宿泊した部屋から見えたのは、空港そばとは思えない光景でした。

Conference talk @ Chicago

アメリカ・シカゴの Hyatt Regency Chicago で開かれた NAPS において、研究成果を発表しました。学会二日目 (May 27) 夕方のセッション7C Landscapes: Context and Representation, III において発表した論文タイトルは、つぎのとおりです。

  • N. Kamimura, ‘Jerusalem and the Landscape of Sacred Geography in the Sermons of Augustine,’ North American Patristic Society 2016 Annual Meeting, Hyatt Regency Chicago, Chicago, Ill.: 26–28 May 2016

NAPS 2016
NAPS 2016

今回の発表では、申請予定のプロジェクトのテーマ (Utopia 論)を念頭におき、そのための準備作業として、アウグスティヌスの「説教」における utopia としてのイエルサレムについてアウグスティヌスが言及したテクストの分析をすすめました。発表後の質疑応答にとどまらず、その後の休憩時間での友人の紹介で知り合った研究者からのコメント (Mariology との連関) がこの学会での最大の成果でした。このテーマについては、継続して検討してゆく予定です。

Conference talk @ Iowa

アイオワの University of Iowa で開かれた Shifting Frontiers in Late Antiquity XI において、研究成果を発表しました。研究集会の最終日 29 March において発表した論文のタイトルは、つぎのとおりです。

  • N. Kamimura, ‘Augustine’s Spiritualisation of Almsgiving and its Relation to the View of Society,’ Shifting Frontiers in Late Antiquity XI, University of Iowa, Iowa City, IA: 26–29 March 2015.

2015 SFLA
2015 SFLA

これまではもっぱら教父学、初期キリスト教研究を中心とする研究集会に参加してきましたが、はじめて北米での学際的な学会に参加し、歴史、文学をふくめさまざまな視点から交錯する発表を聞き、討論に参加する機会を得ることができました。今回は質疑応答に積極的に加わることの難しさも経験しました。哲学的な観点からすすめられる議論についてはコメントすることができても、それ以外の場面では自在に自分の意見を呈示することはできず、もどかしい思いを味わいました。とはいえ、この学会における討論は極めて刺激的であって、次回にはイエールで開催される研究集会への参加を(学会テーマ次第ですが)検討してみたいと思います。

Conference talk @ Chicago

アメリカ・シカゴの Hyatt Regency Chicago (これまでの Holiday Inn Mart Plaza から会場移動)で開かれた「北米教父学会」年次集会 (22-24 May) において、研究成果を発表しました。学会初日 (May 22) 夕方のセッション18 Transformation through paideia and Ritual において、Prof. Dennis Trout (University of Missouri) の司会のもとで話した論文のタイトルは、以下のとおりです。

  • N. Kamimura, ‘The Basis for Christian Identity: “Spiritual Exercises” in the North African Church AD 250–320’, North American Patristic Society 2014 Annual Meeting, Hyatt Regency Chicago, Chicago, Ill.: 22–24 May 2014.

NAPS 2014

当日の会場で配布した論文原稿をあとになって入手した在ベルギーの研究者から、帰国後にメールを受け取り、その後のやりとりを通して、あたらしい研究交流の可能性を検討することになりました。まずは、2015年8月にオクスフォードで開かれる国際教父学会に申し込む予定の北アフリカのキリスト教思想の展開を主題とするワークショップへの参加を誘われたので、現在その準備に着手したところ。

Conference talk @ Chicago

アメリカ・シカゴの Holiday Inn Mart Plaza で開かれた「北米教父学会」年次集会において、研究代表者の上村が研究を発表しました。学会二日目 (May 24) のセッション Speaking in tongues: the use of dramatis personae in the writings of the fathers において、Prof. Scot Douglass の司会のもとで行なった発表のタイトルは、以下の通りです。

  • N. Kamimura, ‘What Augustine Suggested: The Dramatis Personae of the Cassiacum Dialogues’, North American Patristic Society 22nd annual meeting, Holiday Inn Chicago Mart Plaza, Chicago, Ill.: 23-25 May 2013.

NAPS 2012
NAPS 2012

これまでに参加した NAPS での発表と今回の発表が異なるのは,特定のテーマによって組まれたセッションにはじめて参加したことです。NAPS の場合は,申し込みの段階でセッション・テーマと発表者まで決めて申請するパタンとテーマのみ決めて発表者を公募するパタンがあって,今回は後者のセッションに申し込み受理されました。自由に自分が論じたいテーマを決めて発表を申し込むのとちがって、テーマが制限されますが,こうした機会を活かして自分の問題関心を接続し拡大する手立てとして学会を利用するということも必要だろうと思った次第です。そうした刺激によって、固まりがちな自分の研究の枠組みを壊すためにも、今後もセッションに積極的に参加してみたいと考えています。

Conference talk @ Chicago

アメリカ・シカゴの Holiday Inn Mart Plaza で開かれた「北米教父学会」年次集会において、研究代表者の上村が研究を発表しました。学会二日目 (May 25) の Session 24: Augustine and the Augustinian Tradition において、Prof. Hubertus Drobner の司会のもとで行なった発表のタイトルは、つぎのとおりです。

  • N. Kamimura, “Spiritual Exercises in Augustine’s Later Works,” North American Patristic Society 21st annual meeting, Holiday Inn Chicago Mart Plaza, Chicago, IL, USA: 24–26 May 2012.

NAPS 2012
NAPS 2012

Conference talk @ Chicago

アメリカ・シカゴの Holiday Inn Mart Plaza で開かれた「北米教父学会」年次集会において、研究分担者として発表しました。学会二日目朝 (May 28) のセッション26: Early Augustine において、Prof. Michael Slusser の司会のもとで行なった発表のタイトルは、つぎのとおり。

  • N. Kamimura, ‘The Evolving View of the “religion” in Augustine’s Early Works’, North American Patristic Society 20th annual meeting, Holiday Inn Chicago Mart Plaza, Chicago, Ill.: 27-29 May 2010.

はじめて北米の NAPS に参加しました。オクスフォードを除けば、この領域ではもっとも規模の大きな学会です。この学会を通して、今後も交流を活発にできればと願っています。はじめて利用したオヘア空港はともかく巨大、市内へのアクセスも簡単で、学会のあいだはホテルに缶詰めになる典型的なタイプの Conference と言えましょう。

Conference talk @ Radnor

2ヶ月続きで学会発表、ヴィラノヴァ大学カンファレンス・センターで開かれた第34回「国際教父・中世・ルネサンス学会」に2年ぶりに参加するため、フィラデルフィアへの旅。前回の反省を踏まえ、空港からタクシーを使って宿舎に直行。科研分担者として、Prof. Allan Fitzgerald の司会のもとで学会2日目 (October 17) におこなった発表タイトルはつぎのとおり:

  • N. Kamimura, ‘Christianae vitae otium in Augustine’s De academicis’, 34th International Patristic, Medieval, and Renaissance Studies conference, Villanova Conference Center, Radnor, Pa.: 16-18 October 2009.

むかし読んだ G. Folliet の deificari in otio 論文に触発され、初期著作における問題の展開を検討するためにまずは Contra Academicos から考察した成果を発表した。その問題とは、人間の完成というギリシア・ローマにおいて一貫して古代人が問うことになった課題を、閑暇の思想という観点から考えるだけでなく、deification–divination という東西のキリスト教の相違の一つにつながるテーマから検討することだと考えている。
国際学会にも慣れてきたこともあって、前回よりは諸々参加者とコミュニケーションが成立。セッションで一緒になった若手のポスドクから北米の研究事情についてはなしを聞くことができた。熱心に聞きいって質問したりしたのだが、一方でここヴィラノヴァを普通のアメリカと思うのは間違いともいわれたのは、たしかにその通り。

Conference talk @ Radnor

オクスフォードについで、今度は北米アウグスティヌス派の拠点ヴィラノヴァでひらかれている Patristic, Medieval, and Renaissance Studies conference に参加した。
Villanova 2007
Villanova 2007
東京からの直行便がないので行きはワシントン DC で乗り換えのはずが天候不順で乗り継ぎ便がキャンセル、当初はラガーディアへ移動しろと言われるもその後の代替便にキャンセル待ちで何とか乗り込み夕刻到着、列車も乗り間違えて、深夜最寄り駅からたまたま駅に来た地元の人に宿舎まで送ってもらうという波乱の幕開け。
発表自体は無難な感じで終了。もっぱらアメリカの研究者が主体で、北米の中世哲学研究の動向に詳しくないかぎり、はじめての国際学会としてここは敷居が高いのではないか。

  • N. Kamimura, ‘Friendship and the Reading Experience in Augustine’, 32nd International Patristic, Medieval, and Renaissance Studies conference, Villanova Conference Center, Radnor, Pa.: 19–21 October 2007.

会場の Villanova Conference Center は、設備が整っていて快適で、滞在した部屋もすばらしかったが、一方周りは自然豊かだったけれども、散策しようにも地理不案内で期間中はほとんど缶詰め。