Seminar talk @ Kyoto

京都にでかけて,京大中世哲学研究会(第179回)において研究発表を行ないました。発表タイトルはつぎのとおり:

  • 上村直樹「アウグスティヌス『ソリロクィア』冒頭の「祈り」研究敍論」

このテーマについては,この研究会の雑誌『中世哲学研究 VERITAS』において1980年代半ばから刊行された山田晶氏の諸論文(文献表作成に当たってまとめたところ計13篇)があり、それら一連の考察を踏まえるとともに,諸論文 (Du Roy, Doignon, 荒井、中川等) も検討したうえで,「カッシキアクム対話篇」から続けられたアウグスティヌスの考察の射程を『ソリロクィア』冒頭の祈りの構造のなかに捉えようと試みましたが,まだまだ考察不十分といったところで,当日の出席者の方々からの質問におおきく裨益されました。
この回で発表したのははじめてで,参加者は学会などで面識のある人ばかりですが,議論の時間が十分にあって大変でしたが刺激を受けました。京都の街はコンパクトサイズで,研究会のあとの懇親会への移動も徒歩,自転車で来ている人もいて、拡がりすぎた東京圏に住んでいるものとしては羨ましいかぎり。