2012年最初の研究発表は、メルボルンを訪問し、はじめて参加した Australasian Society for Classical Studies Conference においておこないました。今回は、これまでの研究領域から時代をさかのぼって、テルトゥリアヌスにおける Exercitatio animi について検討を試みました。発表のタイトルは、つぎのとおりです。
- N. Kamimura, ‘Training for Christian Identity: Spiritual Exercises in Tertullian’, 33rd Australasian Society for Classical Studies conference, Hellenic Museum, Melbourne, VIC: 6-9 February 2012.
国内もふくめて古典学会への参加ははじめてでしたが、哲・史・文という三つの領域に分かれる発表のなかに宗教関連の発表がほとんどなく、時代的にもいわゆる古典期に限定されている日本の学会とはっきりと違うのは,古代末期,また、キリスト教に関連するテーマが扱われていることで、6世紀にいたる時代もまた Late Antiquity としてセッションが組まれたりすることです。日本であれば,今回私が取りあげた主題は、キリスト教学系や宗教学会でなければ、発表されることはないのでは。旧知の友人も多く参加し、メルボルン市内を散策して、有意義な一時を過ごすことができました。